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LINEスタンプの販売圏別の売り上げ比率(お寿司調べ)

こんにちは。あわゆきです。

LINE Creators Market でのスタンプ販売が開始されて1ヶ月あまりが過ぎました。LINE からの販売実績のリリースも出ていますし、クリエイターの方々のレポートもちょくちょく見かけるこの頃です。販売中の方も、申請中の方も、制作中の方も、作ってみようか検討中の方も、なかなかに動向が気になるのではないでしょうか。少なくともわたしは気になります。

そんな折、2014年5月度の売り上げが確定したところで『内訳』というものが見られるようになったので、そこからの一部の情報と雑感を書いておきます。

(内訳データの存在に気づくのに数日かかったった…)

 

※個人の感想です

ようやく分かった販売国ごとの売り上げ金額

すでに販売開始している方はご存知かと思いますが、LINE Creators Market でのスタンプの売り上げは『マイページ』の『売上/振込』から確認できます。

月が明けて前月の売り上げが確定し、『振込申請』ページが表示されるようになったところで、内訳レポートのCSVファイルがダウンロードできるようになりました。(『売り上げレポート』ページでは、日ごとの分配金額の合計しか確認できなかったので、ずっともにょもにょしていました。)

CSVはこんな感じのもの。

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 寿司ゆきは、現在 LINE Creators Market のスタンプを販売できる日本・台湾・タイ・インドネシアの4か国すべてで登録しています。レポートは対象期間、国ごとの売り上げ、売り上げからの分配金額と、分配金額にかかる消費税(VATの箇所)などが記載されています。

金額は生々しくなるので自主規制をかけました(かんにんな)。が、比率については触れたいので代わりにインフォグラフィック()にします。

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寿司ゆき、5月の日本以外での売り上げは3割程度(金額ベース)

金額ベースなので、為替レート等も考えると正確ではないですが、3割近くの海外の方が寿司ゆきスタンプを買ってくださっています。日本以外の国でのランキングは直接確認できないのですが、少し前にこういった記事を見かけたのであわせてご覧ください。

LINE自作スタンプ調査!気になる販売各国のランキングは?

この記事の時点(6月初旬)で寿司ゆきは台湾、タイ、インドネシアのいずれの国でもランキング20位以内に入っています。日本は残念ながらじわじわ落ちてきている頃…とはいえ、5月中はかなり長く20位以内で粘っていたのと、スタートダッシュの売り上げ分を加味して、そのあたりを軽くならして補正した上で次のように考えます。また、ランキングは日本の動きを鑑みて、さほど日ごとに大きく変動しない前提の予測です。

日本以外の市場はそこまで大きくない

かなりしっかり差が出ていると思います。ここから思ったのは、海外ウケをメインにして作ることの費用対効果について。各国ごとに文化も細かなトレンドも異なるでしょうから、リサーチしたり最適化するのにはそれなりの手間がかかるかと思います。それに対しての市場規模を考えると、狙って海外で当てるのはなかなか大変なのかもしれないな、と。

結局のところ、『彼氏を追い込むスタンプ』や『アメリカンポップ関西弁』、『爆笑ピクト』などのヒット作からも分かるように、完全に日本にローカライズされた言語や機微に則ったものの方が大きく金額は取れるだろうと思います。ただしこの場合、これからいっそう数も増えてくる戦国時代到来なので、埋もれて終わっていかないように売り込み方や初動の作り方などの戦略を練ることも忘れずに。

個人レベルで見ると海外の売り上げは小さくない

これは前段とまったく逆の考えです。海外での売り上げは約3割程度でしたが、日本だけで売った場合と比べて、売り上げ合計金額は約4割増しです(同じくらいのランキングにつく前提)。お給料が、制作費が、4割増になると考えたら、これは決して小さくない金額ではないしょうか。

日本ウケで突っ走れるだけの強いものを作れないのであれば、海外での販売を視野に入れた作りをするのも手だと思います。あらかじめ英語ラベルで作るもよし、同じ絵柄でラベル違いのスタンプを作って、国ごとに販売を分けるもよし。

海外ウケは狙うのが難しそうですが、その一方で「何が当たるかよう分からん」というのは、ある意味それなりのポテンシャルも秘めています。

顕著な例でいうと、こがりょうこさんという方の『ドルチェリズム』でしょうか。日本でのランキングはあまり上位にならなかったそうですが、ご本人の note からも、前段の記事を見ても、タイやインドネシアでのウケのよさで売り上げに大きく影響が出たことが分かります。

LINEクリエイターズスタンプ5月の売り上げ報告と今思っていること。|こがりょうこ|note

 

何はともあれ作って売らにゃ金にはならん

これはレポートだけによる所感ではなく、LINE Creators Market の情報がリリースされてから今日までの何ヶ月かで思い至っていることですが、せっかくなので…。

いずれにしても、とにかく売らないことには始まりません。

LINE Creators Market の何がよいかというと、市場規模のバカでかさとランニングコストのかからなさです。作るときはそれなりに大変ですが、自分の作ったイラストがスタンプになって友達や家族と使えるよろこびも大きいし、そのまま置いておいてもマイナスになることはなく、多少なりともお金になって返ってくるんですから。うっかりうまくいったらそれなりのおこづかいになるんだから。

少なくとも、作れたらいいなと思っている人は作ればいいし、友達からあなたのスタンプがあったらいいのにと言われて嫌な気分でないのなら、やってみればいいじゃない、と思うわけです。

幸い(!)、今はもうマーケットは始まってしまったし、承認待ちの嵐ですから、何かに間に合わせなきゃ!なども考える必要はないわけで、また、多少販売開始が何ヶ月かずれたところで、大きく戦況も変わらないと思います。1日1個でも描いていれば夏の間には出来上がりますから、試しにやってみてもいいんじゃないでしょうか。ついでにゆっくり販促について考えたり準備する時間も取れます。

なんだかんだでなかなか手が出せない、進めないでいるどこかのあなた、いいからやってみな。たのしいよ。

 

最後に、寿司ゆきまだまだよろしくお願いします!